6時間後に君は死ぬ

運命は変えられるのか。

 

誰もが一度は「運命」という存在を意識した事があるでしょう。

あの人は果たして運命の人なのだろうか。

自分の運命はこれからどうなるのだろうか。

などなど。

 

そして、

これは運命だからしょうがない。

 

こう思った事もあるのではないでしょうか。

人は運命という言葉を前にすると、

それはどうしようもない、変える事の出来ない必然の事。

そう感じてしまいます。

まあもちろん変わらないから運命という訳ですが。

 

この「6時間後に君は死ぬ」もその“運命”についての話。

 

※以下ネタバレあります。

主人公は他人の未来が見える超能力者。

未来というより運命。

なぜなら主人公の見える未来は変える事が出来ないから。

よくある話では悪い未来が見えた場合は行動を変えて違う未来にするというのが多いですが、

この作品ではそういった行動も込みで未来として見えています。

 

つまりは

何をしても変える事が出来ない。

 

その中で自分の死ぬ未来が見えた時、

どうやってその運命を回避するか。

どうやってその運命を変えるのか。

 

主人公達が絶対的な運命に立ち向かう様が非常に面白い作品でした。

 

作品自体はいくつかの短編に分かれており、

その中で必ず主人公がどこかで関与している。

最初と最後の話がこの作品のメインなのだろうと思いますが、

個人的には中間の短編のほうが好みでした。

 

正直最初の短編を読んだときは、

期待外れかなと思いましたが読んでいくうちにどんどん引き込まれました。

 

ただ、

高野和明さんの作品の中ではやや劣るかなという印象。

立ち寄った本屋さんで

13階段、ジェノサイドだけではもったいない」

というキャッチコピーで紹介されていた本作品。

まさしく自分が高野和明さんの作品をその2作しか読んでいなかった為、

自分に訴えていると勝手に解釈し、購入しましたがやはりその2作品の衝撃には及びませんでした。

特に「13階段

これを読んだ時の衝撃は凄かった。

あっという間に物語に引き込まれ、

様々な感情があり、

様々な事を考えながら読みました。

 

高野和明さんの作品を読んでない方は是非、

13階段を読んでほしいです。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

6時間後に君は死ぬ (講談社文庫)

6時間後に君は死ぬ (講談社文庫)