ミービフォアユー

愛では死を乗り越えられない

 

〜世界一きらいなあなたに〜

タイトルを変えて映画化もされている本作品。

正直言って、

わたしの中ではNo. 1の映画です。

(あまり映画を観てないからかもしれませんが笑)

ちなみにNo.2はバックトゥザ・フューチャー2です。

 

 

ということで、

原作も読んでみようと読んでみたわけです。

 

…やはり名作。

 

ラブストーリーなんですが、

ただのラブストーリーではない。

 

ハッピーエンド(個人的には)なんですが、

ただのハッピーエンドではない。

 

そして、

死について強く考えさせられます。

尊厳死

この作品を語るにあたり、

この話題に触れないわけにはいかない。

最近話題にもなっている尊厳死

わたしもこの作品を読むまでは、

自分で死ぬなんてありえない!!

ましてやそれに同意する周囲の人はもっとありえない!!

と思っていました。

でもそれって相手の事を考えているのかなーと。

もしかすると悲しみたくない、傷つきたくないという自分の為に反対しているのかも…

など、

とにかく色々な事を考えさせられます。

 

※以下ネタバレあります。

 

物語についてですが、

介護未経験のフリーター、ルイーザが四肢麻痺で自由を奪われたウィルとの話。

 

交通事故に遭い、不自由な身ととなってから誰に対しても心を開かなくなったウィル。

当然新米ヘルパーのルイーザが来てもそれは変わりません。

しかし、

だんだんとウィルが心を開いていき、

お互いに惹かれあっていきます。

 

このままいけばなんて事ないふつうのラブストーリーに過ぎませんが、

ミービフォアユーはふつうのラブストーリーではありません。

ウィルはディグニタスに行こうとしていました。

 

ディグニタス

ディグニタス(DIGNITAS)とは、安楽死による死ぬ権利を訴え、実際に医師と看護師により自殺を幇助するスイスの団体である。

正直なところ、

この作品を読むまでそのような団体がある事すら知りませんでした。

 

ウィルは何もできない今の自分が辛く、

自ら命を断とうとします。

 

となると、

ウィルはルイーザと恋に落ちて、

生きる決心をするのか。

 

ここがこの作品の一番の魅力です。

 

ミービフォアユー

この作品は愛がすべてだとはしていません。

 

ふつうの物語だと、

愛の力ですべてを乗り越えられると考えがちですが、この作品は愛と死を別物として考えています。

 

その点が非常に魅力的であり、

リアリティなのかなと感じます。

 

何度でも読みたくなるそんな作品です。

 

ちなみに映画版「世界一きらいなあなたに」でルイーザを演じるエミリアクラーク  ですが、

とても可愛らしく、ハマり役ですっかりファンになりました(笑)

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。