七星球

 「可愛いお嫁さんになりたいです」

将来の夢に大小なんてないはずなのに、私の将来の夢は確実に小だった。小学校卒業時に書かされる卒業文集の周りの夢たちは「プロ野球選手」「作家」「パティシエ」など大きいものが溢れていた。私のような規模の小さい夢を書いてる人なんていない。

ドラゴンボールを7つ集めたいです」・・・これよりはさすがに大きいか。


 「今年もきっと真珠かなー」親友の瞳につい愚痴っぽく話してしまう。ついジメッと話してしまうのは6月という季節のせいなのか、私の性格がねじれているからなのか。

「あのねー、そういうの惚気って言うんだよ!彼氏がいない私の前でそんなノロケ話を愚痴っぽく話すのやめてくれませんかねー」

話の話題は今年の私の誕生日プレゼントで何を貰うかという話。私には付き合って7年目になる彼氏がいる。名前は悟。悟は真面目で優しいし、素直。はっきり言って今の時代に長所としてカウントされないところしか長所がない彼氏、それが悟。悟はおそらくあまり恋愛経験がない。私もあまり人の事をとやかく言えるほど豊富なわけではないけど、それにしてもと思う事がある。

 悟は私への誕生日プレゼントは決まって「真珠」のアクセサリーをプレゼントしてくれる。いや、嬉しいよ!もちろん嬉しいんだけど6年連続6回目の真珠となるといろいろ思う事もある。そもそも何で真珠なのかと聞いた事があってその答えはあまりにも単純だった。

「え、玲奈の誕生月石って真珠でしょ?」

え、いや彼女の誕生日プレゼントに誕生月石って・・・。彼はいったい何歳の人なのか?

「彼女 誕生日 6月 プレゼント」ググって一番上に出てきそうだ。だから私は明日の誕生日プレゼントもきっと真珠なんだろうなと思っている。

悟と付き合って7年、出会ってからは20年以上。最初に出会った時の事なんて覚えていない。いつすれ違っていたのかも。

付き合ったきっかけは小学校の同窓会。

成人式の後に小学校のみんなで同窓会をしようとホテルの宴会場を丸々貸し切って行うというなかなか盛大な同窓会だった。

クラスの中心的存在ではなかった私だから、正直学年にどんな子がいたのかすら知らなかった、ましてや全員が大人びているのだからなおさらわからず、懐かしさを楽しむ同窓会だけど、ほぼ初対面に近い状態だった。

だから最初に声を掛けられた時は当然誰かわからなかった。それはきっと相手も同じだったはず、だと思っていた。


 悟に不満がある訳ではない。強いて言うなら不満がないことが不満というか。

もうすぐ付き合って7年。お互い口にこそ出さないけど、なんとなく同じ事を共有している。

「この人と結婚するのかも」

私は男性と付き合うのは悟が初めて。そして悟が付き合う女性も私が初めて。そんな2人が結婚して大丈夫なのかなと少しだけ不安になる。

悟は私の運命の人なんだろうか。一緒にいるとそんな事を考えてしまう事が増える。

悟を実家に連れて行き、両親に紹介した後お母さんにチラッと聞いてみた。

「お母さんにとってお父さんって運命の人?」

「なにあんた急に、どうしたの?」

お母さんは笑いながらも、頬をほんの少し熱くさせ答える。

「正確に言えば運命の人ではなかったかもね。でも運命の人にしたよ」

「え?どういうこと?」

「わからないけどこの世に最初から運命の人なんていないと思うの。運命の人にするのよ、きっと。結婚したって、男女が分かり合う訳ないんだもん。お互いが理解し合う努力をし続けるの。そうしてお互いを運命の人にしていくんだと思うな。出会ってすぐ分かり合うなんてそんなの空想よ」


 結局、誕生日当日、案の定悟は私に真珠のピアスをくれた。

「誕生日おめでとう!」悟はそう言ってくれたけど、私はちっとも嬉しくなかった。少しはサプライズを期待していたのがいけなかった。

「今年の誕生日もやっぱり真珠なんだね」私は皮肉をたっぷり込めて、嫌味っぽく言ってみる。

「真珠ってどうやって出来るか知ってる?」

急な質問に私は戸惑ってしまう。

「え、いやわからないけど」

「小石とか寄生虫とか、貝にとっての異物が集まって、そういう自分にとっていらないものを貝が1つの塊にするんだってさ。そんでそれが綺麗な真珠になるんだって。貝にとって邪魔なものがあんな綺麗なものになるんだもんなー。すげーよ。人間もそんな風に不安とかをさ、こんな綺麗な真珠に出来たらいいよなー」

「まあいいや!これ開けてみて!玲奈、今年で真珠7個集まっただろ?だからきっと願い叶うよ!」

「なにそれ、マンガの見過ぎじゃないの?」

目の前には二枚貝とは違う、綺麗な水色の箱が差し出された。


悟もきっと私と同じように不安なのかもしれない。結婚する事を。初めての彼女とそのまま一生を共にする事を。そりゃそうだよね。自分の事しか考えられなかったけど悟だってきっと不安なんだよね。そしてそんな不安はきっとこれからの長い人生で何度でも私たちを襲ってくるだろう。でも私たちはその度にその不安を耐えては吐き出して、耐えては吐き出そう、1年に1度、私の誕生日に綺麗な真珠として。


「来年も真珠もらえるかなー」

「あれー先週と言ってる事が変わってるー。これはまたノロケ話の予感」

「ちょっと報告があるんだけど、聞いてくれる?」

「そんな事言ってもどうせ話すんでしょ?はいはい、聞くわよ」


来年の誕生日はきっと、ジューンブライドだ。

真珠の耳飾りの女

 「先日提出していただいたプレゼンの資料ですが、専門用語が全体的に多いです。相手はファッションの素人という事を加味して月曜日までに修正お願い致します。 加藤」

日曜日の14時、半袖でも過ごせるような気温の中でダガヤサンドウと呼ばれる千駄ヶ谷北参道の中間地点で会社の同期と買い物を楽しんでいた時、上司から着信があった。休日という事で無視すると30秒後にさっきのLINEが届いた。

「え、もしかしてまたアイさんから?うげー、真子も大変だねー。私だったら絶対耐えらんないよー」

同期の清華は大袈裟に舌を出して私に同情をする。結局その後の買い物は私がうわの空だったからか、自分の話を聞いていない私に嫌気がさしたのか、清華の方から夕方ぐらいに解散を提案してきた。いつもは夜のご飯まで一緒に食べるというのがお決まりなのに。まるで小学生のような遊び方だった。まあ正直早め解散は私にとっても有り難かった。


 家に帰るとご飯もそこそこに早速加藤さんに指摘された箇所を修正する。金曜日に資料を提出した時は「私たちはプロですよ?素人じゃないんですから」と言われた。だから専門用語をあえて多くしたんだけどなぁ。まあそんなのは彼女には関係ない。


 加藤珠美。39歳。課長。独身。

そんな彼女の下に配属されたのは今年の春の辞令での事。みんなからは「ドンマイ」とか「アイさんの下かー、ついてないね」、「辛かったら飲みに行こうね」と様々な同情の声をかけられた。私はその意味がイマイチわからずピンときていなかったが、それはすぐにピンときた。

「大越さん、今お時間よろしいですか?」

「あ、はい」彼女は年齢問わず、誰振り構わず全員に対して均等に敬語を使う。どんなに相手が歳下であっても必ず丁寧な敬語を使う。そう、機械のように。

「大越さんに先日提出していただいた資料なんですが、数字についてお伺いします。日付部分が全角なのに対して、本題部分が半角になっているのですが、これは特別な意味がありますか?」

どうでもいいー!そんなの読めればよくない?相手が意味を理解できればよくない?という言葉は心の中で呟き、

「あ、いえ、すいませんでした。修正します」と呟いた。

「そうですか、わかりました。早めに修正資料下さい」

そう言って彼女は何事もなかったかのように席に戻りパソコンに向かい合った。


 「てかそんなの気にする?」私はその日のランチで同期の清華に愚痴る。

「まあまあそんなの序の口だよ。一個上の石井さんなんて、訂正の二重線を定規使わないで訂正しただけでめちゃめちゃ怒られたらしいしね。本当そんなのよく気づくよね。だからみんな言うのよ、アイさんて」

AIのような人工知能が頭に入っている、そんな皮肉を込められて加藤さんはみんなから陰でアイさんと呼ばれていた。でもみんなが影でしか加藤さんの事を悪く言えないのは、加藤さんが正しいからだ。日付部分と本題部分が半角と全角になっているのは間違っているし、訂正の二重線も定規を使うのが正しい。正しい事を言っているだけなのに批判されてしまう加藤さん、感情をもっと出してくれたらやりやすんだけどなぁ。


 「課長、先日はすいませんでした。これ、修正した資料です。確認お願いします」

「ありがとうございます。確認しておきます」

相変わらずのオペレーター感。まあ加藤さんの下にきてから3ヶ月。彼女の冷たさには慣れてきた。

今さっき加藤さんに提出した資料は入社5年目の私の中で一番の大きな仕事だ。大手商社が今年新たに始めるアパレル新規プロジェクトとして数社に声がかかり、明日コンペを行う。そしてそのプレゼンは社内の若手数人でチームが組まれなんと私はそのリーダーに任命されている。チームには責任者として一応加藤さんもいたが、「若い人が中心になった方がいいと思います」と言って、私をリーダーに任命した。入社5年目でこんな大役、だから私は何としても明日のコンペを成功させたかった。プレゼン資料なんかよりも、いかに堂々と振る舞えるかが心配だった。


 翌日のコンペ、結果から言うと私たちは負けた。誰が悪いとかじゃない。ただ単純に実力で負けたような気がした。言い訳なんてしたくなかったけど、やっぱり若すぎたのかもしれない。みんなが泣いていたのが悔しかった。こういう時にリーダーの私がみんなを励まさないといけないのに、私はみんな以上に泣いていて励ます余裕なんてなかった。とにかくみんなが泣いていた。ただひとりを除いては。


 「あの状況でひとり黙々と片付けなんてできます!?」反省会という大義名分の飲み会で、プレゼンチーム最年少の実悠が赤い目でみんなの共感を誘う。

加藤さんはコンペで負けても、私たちに声をかける事もなく黙々とひとりで後片付けをしていた、ただ黙々と。私たちが泣いてる間もずっとひとりで後片付けをしていた。だから私たちの悲しみや悔しさが落ち着いた頃にはすっかり後片付けも終わり、その光景が余計寂しくもあった。

「お疲れ様でした。これで今日は飲みにでも行ってください」

加藤さんはそう私にだけ聞こえる声で呟き、あまり膨らみのない封筒を私に渡し、何事もなかったかのように会場を後にした。

「てか何が責任者ですよね!結局何もしないで責任はほとんど大越さんになすりつけてますよね!ほんとひどい!」実悠はよっぽど悔しかったのだろう。愚痴が止まらない。


 翌朝、ひとまず昨日の飲み会代のお礼を朝イチで加藤さんに伝えなければと思いながら、トイレに寄るとそこには加藤さんがいた。鏡の前で綺麗な真珠のピアスをつけようとしている最中だった。

「お、おはようございます」

「おはようございます」

「き、昨日はありがとうございました。みんな落ち込んでましたけど課長のおかげでなんとか吹っ切れたようです」

「そうですか、それなら良かったです」

そう言って、課長はトイレを出て行った。

加藤さんがあんな派手なピアスをするなんて、もしかして今夜デートでもするんだろうか。今日のランチの話題はもう決まりだ。


 「えー、あのアイさんにデートする相手なんているのー!?焦るー!私たちもこうしていられないよ。今日合コンしよ!合コン!」

「え、今日!?流石に無理でしょー」

私と清華はさっそく今朝のトイレの話題で盛り上がっていた。お昼時にトイレの話題で盛り上がっている女と今夜合コンしてくれる心広い紳士なんているのだろうか。

「あ、でも一回見たことあるな、アイさんが真珠のピアスつけてるとこ」

「え、いつ?」

「んーいつぐらいだったかな。私たちが2年目ぐらいの時じゃないかな。あー思い出した。結構話題になったよ、あの時。アイさんと同じく女性の出世頭でさ、アイさんと同期のなんだっけ、あ!森さん!」

「あー!森さん!懐かしい」


 森さんは加藤さんと同期で、社内で女性の出世頭を争っていた。社内でもどっちが先に女性初の役職につくんだろうと話題になっていた。森さんは美人だし、仕事もできて、後輩の面倒見も良く、趣味も豊富だった為、社内人気は圧倒的に森さんだった。言ってしまうと加藤さんとは真逆のような人に見えた。バチバチな関係なのかと思っていたけど、たまに2人でランチに出掛けたりしているところを見たことがあるという人がいるから、意外に仲はいいんだなと思っていた。そんな矢先にいきなり森さんが退社すると朝礼で発表された。朝礼で退社の挨拶をする森さんは涙ぐんでいた。両親が倒れてしまい、実家に戻らなければいけなくなったとの事だった。あまりに急な別れだった為社員のほとんどが泣いていた。ただひとりを除いては。

 その翌日加藤さんは今まで見たこともない、真珠のピアスをつけてきた。社員のみんなは驚いていたけど、あまり良い印象ではなかった。

「ライバルがいなくなった途端、なにアピールだよ」「これからの時代は私の時代とでも言いたいのかな」「これから出世する自分へのご褒美か?」

いろんなことを言われていた。そして数日後、加藤さんは周囲の声をよそに女性として初めて課長の役職についた。

 「あの時は驚いたなー、化粧っ気もないアイさんがいきなりピアスつけて来るんだもん。しかもどれくらい着けてた?1週間ぐらいずっと着けてたんじゃない?もうどんだけアピールしたいんだよって!」

「えー、じゃあまた1週間ぐらい着けて来るのかなー?」


 コンペで負けた2日後の木曜日、私は親に言われ無理やり親戚の告別式の為に実家の新潟に帰っていた。正直お年玉を貰った記憶も定かでない親戚の告別式にあまり悲しみはなくコンペで負けた時の方がずっと悲しかった。実家で告別式に向かう支度をしていると母親が真珠のネックレスを着けている。ついこの前見たような真珠だ。

「え?告別式行くのにお洒落なんてしてくの?」

「そんな訳ないでしょ!あんたはもう。真珠はね、『涙の象徴』なのよ。人魚の涙が真珠になったとも言われてるんだから。だから『涙の象徴』と言われる真珠を身につける事で、故人への敬意を表すのよ。あんたこれぐらい常識だから覚えておきな」

「『涙の象徴』か」

「あらやだ、あんた、真珠のアクセサリー一つも持ってないの?まったくもう。お母さんのお下がりでよければあげようか?」

「いや、大丈夫だよ」


 次の日、朝イチでトイレに向かうとそこにはやっぱり加藤さんがいた。今日も真珠のピアスをつけようとしている。

「おはようございます!」

「おはようございます」

「課長、ひとつ質問してもいいですか?」

「トイレでですか?まあ大丈夫ですよ」

「課長はどんな時に泣くんですか?」

「え?」

加藤さんは明らかに戸惑っていた。ほんの少しだけ彼女の感情が見えた気がした。

「そうですね、少なくとも悲しい時には泣かないですね」

「え?」

今度は私が戸惑っていた。

「大越さんは、『真珠の耳飾りの少女』ってご存知ですか?」

「え?真珠の耳飾りの少女ですか?あの有名な絵ですよね?作者はちょっと思い出せないですけど、ゴッホだか誰かが描いた青いターバンを巻いた女の子の絵ですよね」

「そうです。正しくはフェルメールが描いたんですけど。あの絵の少女ってどんな気持ちだったんでしょうね。私小学校の時に初めてあの絵を見てピンときたんです。『この子は耐えてる。泣くのを耐えてる』って。絵だから感じ方は人それぞれなんですけど、私はそう感じたんです。モナリザと同じように微笑んでいるって人もいるけど私にはどうしても笑ってるようには見えなくて。背景は真っ暗だし、無理やり口角を上げて笑ってるように強がってるんじゃないかなって。涙の象徴とされる真珠の耳飾りを着ける事で泣くのを耐えてるんじゃないかって。それがすごくかっこよく見えたんですよね。すごく。女の意地っていうか。だから私も彼女を見習って悲しい時にそのまま泣くのはやめようって」

「あ、質問の答えになっていないですね。だから私は嬉しい時にだけ泣きますよ」

「あの、課長、ひとつお願いがあります」

「何ですか?」

「その真珠のピアス、私にいただけませんか?」

「え?」

その時初めて彼女が笑った気がした。

キングダム

日本人にもゆかりのある中国のお話

 

初めて予告を観た時に、

あーあんまり好きじゃなさそうだなーっていうのと、

漫画のほう読んでないから観なくてもいいかな、

と思ったけど周りの評判がすごく良かったので観ました。

 

すごく良かったです!笑

 

漫画を読んでないから話に入り込めないかなと、

心配しましたがスッと入り込めました。

中国を初めて統一した秦の始皇帝のお話みたいです。

最初は自国すら統一できずにいますが、

そこから段々と現在の中国を1つに統一していく話なんだと思いますが(映画では自国を統一して終わりました)、

あれ、これどこかで聞いた話ではありませんか。

 

そう、

私の大好きな織田信長の話とまるっきり一緒なんですね!

織田信長の話については以前の記事の

信長の原理

を読んでもらえたらと思います。

 

織田信長が日本を統一していく様は、

色々な形で映像化されていてそれぞれ人気を集めているので、

その中国版だと考えれば日本人が好きな話なんじゃないかなと思いました。

 

さて、

前説が長くなりましたが映画についてです。

※以下ネタバレあります。

話は奴隷の主人公 信が天下の大将軍を目指す話です。

この映画の見どころはたくさんあります。

戦闘シーンはもちろんのこと、

長澤まさみの美脚(特に太もも笑)という意見もあったり、

様々ですが個人的にはキャスティングが完璧!!

カッコいい女戦士に長澤まさみ

大将軍には大沢たかお

意外なキャスティングだけどそれがハマってる役が多かったです!

中でも漂・えいせいを演じた吉沢亮

ほんとに好きになりました。

まず漂・えいせいの二役を演じていますが、

この二役の演じ分けが巧み。

同じ顔なのに正直ちゃんと区別がつく。

メイク等もあるかもしれませんが、

雰囲気でどちらの役なのかがわかる。

これ結構すごいと思います。

そしてえいせいの冷静かつ時に情熱的になるところがとても見入ってしまいます。

 

そして弟であるせいきょうを討つために、

宮廷で戦闘を行いますが数で劣るため劣勢になります。

その時兵を鼓舞するための一言で涙がこぼれました。

俺達はただ耐えしのげばいい 耐えしのげ!!剣が折れても 腕を失くしても 血を流し尽くしても耐えしのげ!!
耐えしのげば俺達の勝ちだ!!

最初は信頼関係などなかった信とえいせい。

旅の中で信頼関係が芽生えていたのですね。

 

原作を知らなくても楽しめる作品でした。

続編があったら必ずまた観ようと思います。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

映画 キングダム 写真集 -THE MAKING-

映画 キングダム 写真集 -THE MAKING-

 

 

 

グリーンブック

ただの差別映画ではない。男の熱い友情の物語。

 

アカデミー賞受賞という理由で観に行きました。

観るまでは差別映画の一つで、

アメリカでは反響が大きいけど、

あまり差別というものがない日本ではどうなのかなという気持ちで観ました。

 

前半は正直予想通りの展開。

開始20分あたりから多分寝てしまいました。

というぐらい物語は単調に進んでいったなという印象。

 

ただ後半からは様々な出来事が起こり、

この映画はただの差別映画ではないぞ!

という事を認識させられます。

その中で芽生える男の友情にはグッとくるものがあります。

 

男性に人気が出る映画なのではないでしょうか。

わたしが観た映画館では半分以上が女性でした。

女性はどういう感想を持つのか気になりました。

 

※以下ネタバレあります。

 

主人公は喧嘩っ早いイタリア人男性のトニー。

とにかく黒人が嫌い。

お手伝いに来た黒人の人達に奥さんが飲み物を差し出すと、

そのコップを捨てるぐらいの黒人嫌い。

 

その彼が黒人ピアニストのツアー運転手として働き始めます。

映画の定番とも言える流れですが、

最初はやはりウマが合わずなかなか上手くいかない。

 

そして改めて目の当たりにする黒人差別。

映画のタイトルにもなっている「グリーンブック」とは黒人が利用できる施設が載っているガイドブックのようなもの。

昔の差別はほんとうに凄かったんだなと改めて感じました。

 

黒人ピアニストのドクはそんな環境の中でもずっと耐えて、言い返したりはしません。

冷静に受け答えをします。

 

そんなある時、

急に後ろからパトカーに尾けられ、

降りろと指示されます。

理由は、

この地域で黒人を夜、外出させてはいけないという条例に引っかかったためです。

納得できないトニーは突っかかりますが、

警官に喧嘩を売られてつい手を出してしまいます。

留置所に入れられた2人ですが、

この時のドクの台詞が心に響きました。

 

暴力をした瞬間に敗北する。

常に品位を保っていないと勝利できない。

 

今までのドクの行動を知っているだけになんだかジーンと心にきました。

 

その後ラストシーン付近でもう一度夜中に後ろからパトカーに尾けられます。

…またか。

そう思って窓を開けると、

警官から

「後ろのタイヤがパンクしてないか?車体が傾いてるぞ」

と親切に教えてもらいます。

タイヤ交換をした後に警官が2人に一言。

「メリークリスマス」

このシーンが個人的には1番好きです。

 

総括すると、

男性の熱い友情映画だなあという感想です。

女性にも観ていただきたいですが、

男性に特に観ていただきたいです。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

仕事と心の流儀

仕事で悩んでいるあなた、ぜひこの本を読んでください。

 

新聞の広告欄に掲載されていて、ちょうどその頃仕事で悩んでいた事があった為、購入しました。

 

この本を読んで自分がどう変わったのかということは自分ではわかりません。

もしかしたらなにも変わっていないかもしれません。

それでも私はこの本に出会えてよかったです。

 

仕事への取り組み方、姿勢、

見直すことができました。

 

能力や適性に大差はない。

 

同じ人間。

そこまで能力や適性に大差はない。

あるのは気持ちの差だけ。

よくあるようなセリフ。

何度も聞いたことのあるようなセリフ。

 

…ただ自分はそう自分に言い聞かせて本気で仕事に取り組んでいなかったんだなと反省しました。

 

君の評価はきみが決めるんじゃない。

 

自分が頑張っていると思うのは当たり前。

人からどう見えているかが大切。

論語でも似たような事が述べられていました。

この言葉も身にしみました。

 

他にも仕事の指針になるようなセリフがたくさんあります。

指導する立場にある方達にも読んでいただきたいですが、社会人5年目あたりの方達には特に染みるような本ではないかなと思います。

 

仕事で悩んだ方、

是非読んでみてください。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

仕事と心の流儀 (講談社現代新書)

仕事と心の流儀 (講談社現代新書)

 

 

 

1ミリの後悔もないはずがない

人の感情の描き方がとてもリアル

 

Ms.oojaという私の好きな歌手がインスタで紹介していた為、気になり購入しました。

 

タイトルからはどのような作品なのか想像できませんでした。

この作品は主人公の初恋が大きなキーワードになっています。

そしていくつかの短編に分かれており、

そこで主人公の周りの人たちに焦点があてられてどのような感情で彼らは過ごしていたのかというのが描かれています。

 

思春期のあの頃、

たしかに同じような気持ちになったなーなど登場人物ひとりひとりの感情に共感できるので、

作品にも入り込みやすいです。

 

登場人物がなぜあの時あのような行動をしたのかというのが、

のちのち丁寧に描写されているので

わかりやすく読みやすい作品になっています。

 

椎名林檎さんもおススメしている作品です。

気になった方は是非読んでみてください。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

1ミリの後悔もない、はずがない

1ミリの後悔もない、はずがない

 

 

 

アリータ バトルエンジェル

ジェームズキャメロンらしく近未来が目の前にあるような錯覚を起こす。

 

冒頭の「20th century fox」のロゴが

「26th century fox」となっている。

 

??

 

となっていると、

本作が西暦2500年であるとなっており、

いきなりおもしろいなと引き込まれました。

 

いきなり総括をさせていただくと、

物語としては普通の感じがしました。

原作があるという事もそう思ってしまった1つの要因かもしれません。

 

ただ社会的には観る価値のある作品ではないでしょうか。

それぐらい近未来、

地球はこうなるのではないかという変なリアリティがあります。

 

※以下ネタバレあります。

まず主人公がサイボーグです。

ただサイボーグといっても、

あまりロボット感はありません。

人としては違和感がありますがとても人間らしいサイボーグです。

そしてその主人公が人として当たり前のように生活をします。

人のように食事を行い、

人のように服を着て、

人のように感情があり、

人のように涙を流します。

 

近い将来、

このようなサイボーグが人と一緒に生活をするのではないだろうかと思いました。

 

また人の姿も今とは違います。

生身の人間もいれば、

事故や怪我をしたために身体の一部をサイボーグ化してる人達がたくさん登場します。

その中には生きる為に改造した者もいれば、

強さを手に入れる為に改造した者などさまざま。

 

実は近い将来、

身体をサイボーグ化した人達が当たり前のようになると、

都市伝説でおなじみのハローバイバイの関さんが言っていました。

この映画を観てる途中、

それを思い出して少しゾッとしました。

 

そしてそれらの生活風景に違和感なく、

すんなり物語に引き込まれたというのもちょっと驚きました。

 

アンドロイドとの生活。

身体の一部をサイボーグ化。

 

映画というより、

未来予想図のように感じました。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。