グリーンブック

ただの差別映画ではない。男の熱い友情の物語。

 

アカデミー賞受賞という理由で観に行きました。

観るまでは差別映画の一つで、

アメリカでは反響が大きいけど、

あまり差別というものがない日本ではどうなのかなという気持ちで観ました。

 

前半は正直予想通りの展開。

開始20分あたりから多分寝てしまいました。

というぐらい物語は単調に進んでいったなという印象。

 

ただ後半からは様々な出来事が起こり、

この映画はただの差別映画ではないぞ!

という事を認識させられます。

その中で芽生える男の友情にはグッとくるものがあります。

 

男性に人気が出る映画なのではないでしょうか。

わたしが観た映画館では半分以上が女性でした。

女性はどういう感想を持つのか気になりました。

 

※以下ネタバレあります。

 

主人公は喧嘩っ早いイタリア人男性のトニー。

とにかく黒人が嫌い。

お手伝いに来た黒人の人達に奥さんが飲み物を差し出すと、

そのコップを捨てるぐらいの黒人嫌い。

 

その彼が黒人ピアニストのツアー運転手として働き始めます。

映画の定番とも言える流れですが、

最初はやはりウマが合わずなかなか上手くいかない。

 

そして改めて目の当たりにする黒人差別。

映画のタイトルにもなっている「グリーンブック」とは黒人が利用できる施設が載っているガイドブックのようなもの。

昔の差別はほんとうに凄かったんだなと改めて感じました。

 

黒人ピアニストのドクはそんな環境の中でもずっと耐えて、言い返したりはしません。

冷静に受け答えをします。

 

そんなある時、

急に後ろからパトカーに尾けられ、

降りろと指示されます。

理由は、

この地域で黒人を夜、外出させてはいけないという条例に引っかかったためです。

納得できないトニーは突っかかりますが、

警官に喧嘩を売られてつい手を出してしまいます。

留置所に入れられた2人ですが、

この時のドクの台詞が心に響きました。

 

暴力をした瞬間に敗北する。

常に品位を保っていないと勝利できない。

 

今までのドクの行動を知っているだけになんだかジーンと心にきました。

 

その後ラストシーン付近でもう一度夜中に後ろからパトカーに尾けられます。

…またか。

そう思って窓を開けると、

警官から

「後ろのタイヤがパンクしてないか?車体が傾いてるぞ」

と親切に教えてもらいます。

タイヤ交換をした後に警官が2人に一言。

「メリークリスマス」

このシーンが個人的には1番好きです。

 

総括すると、

男性の熱い友情映画だなあという感想です。

女性にも観ていただきたいですが、

男性に特に観ていただきたいです。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。